香港と日本、エアコンについて

とても寒い。

5月の香港はすでにかなり暑く、TYAのオフィスでもエアコンをつけています。香港ではエアコンをガンガンに効かせるので、ずっと座っていると寒いのです。

香港の人たちは空気の通りに敏感で、新鮮な空気をとても大事にします。たしかに、香港ではそれほど暑くない日でも蒸し蒸しとしているので、エアコンの効いたバスや電車に乗ると、スッとして爽やかな心地です。

冬の寒い時期でも、結構な頻度でエアコンを使います。1月の真冬に熱を出して寝込んだとき、友人が面倒をみに来てくれ、私の部屋に入るなり、窓を全開にしました。寒いから閉めてほしい、と頼んでも、大丈夫だから気を遣わないで、と返されてしまいました。

これは奇妙な文化だ、と私は思いましたが、もしかすると1年中高温多湿な気候がそうさせるのではないでしょうか。日本の、特に東京の冬は、香港よりもずっと寒く乾燥していて、ウイルスに感染しやすいので、病人はとにかく加湿器をたいて籠もらせます。対して香港では、冬の保温や保湿についてそれほど重きを置いておらず、やはりエアコンで心地よい空気を、ということになります。

しかし思えば、日本人のエアコンぎらいも奇妙な風習ではあります。夏になれば日本でもエアコンを使いますが、たいてい設定温度を高くしたり、使う時間を制限したりします。節約や環境への配慮という面もありますが、我々日本人は、どうもエアコンが効きすぎていると身体に悪いような気がしてしまうのではないでしょうか。これは、どこから来た考えなのでしょう。