香港「年宵花市」を初体験

香港「年宵花市」を初体験

旧正月前にビクトリアパークで開催される「年宵花市」(フラワーマーケット)は毎年たくさんの人で大賑わい! これが香港人の起業家精神の秘訣!? 多くの露店が並ぶ中、制服姿の学生たちが目についた。彼女たちは買う側ではない、売る側だ。 声を張り上げて、行き交うお客さんに向かって精一杯アピールする学生たち。全く恥じらいがなく、熱量の多さに感心してしまう。 香港人の友人曰く、こうした活動は学生に商売をするとはどういうことかを体験させるために提供されているのだそうだ。学校や青少年団体なども積極的に参加を促している。機会は与えられているが、実際のプランや運営などは学生が主体的に決めなければいけない。 日本でも文化祭や学園祭などで、学生の手によってモノやサービスを売る機会はあるが、あくまでそれは学校というコミュニティの中で行われるものである。このように一般のお客さんを相手にビジネスを行うのとはまた訳が違ってくるだろう。ライバルは学生だけではない。何を売るか、誰をターゲットにするか、どう売るかなど、自分たちで全て考えなければいけない。結果はどうであれ、商売を一から学ぶのにとてもいい機会であることは間違いない。 作今アジアでは女性起業家が急増しているが、ここ香港では起業家の男女比は1:1に近く、48%が女性経営者である。もしかすると、学生のうちからビジネスにチャレンジできる機会の多さが女性のみならず香港人の起業家精神へと繋がっているのかもしれない。 世界の起業家精神ランキング*で下位グループになってしまった日本、香港のように、学生のうちからビジネスにチャレンジしやすい環境を整えていけば、より多くの起業家を生み出すことに繋がるのではないだろうか。 ここでも人気のオンラインメディアが活躍中? 今年は超人気ローカルオンラインメディア:毛記(TVMost)もブースを出して、「長輩圖3D」という両親愛用の中国風な絵を3Dバージョンで作ったクリエイティブグッズで参戦している!各種SNSで事前にプロモーションしたり、現場からもFacebookライブ動画を配信したり、多くのファンの注目を集め、盛り上がっているようだ。元々の影響力を生かしつつ、オンラインとオフライン(O2O)をうまく連携した成功例だと思う。 同じく有名なオンラインメディアである啱Channel(Arm Channel)も中国の春節にちなんだクリエイティブグッズを販売している。例えば、普通に飲み物を飲むこともできるが、サイコロのダイスとしても使えるカップとか、亥年のお年玉袋とか、様々に面白くて想像もしなかったグッズをたくさん出展していた。更には、香港発のサービスを応援する狙いでオクトパスペイと連携したタイアップキャンペーンも実施中。 まさかの政治家・宗教のブース。そしてチャリティーまでも?! お坊さんが出展して、様々な仏教グッズを販売するとは思わなかった!更に不思議なのは香港人の友達に聞いたら、お寺が出展していても全く違和感を感じないって! あちこちで良く見かける政治家のブースも出ていたけど、一体誰が買ってくれるのは謎だった。 香港の「年宵花市」。たくさんのユニークなブースでものすごく賑わっていた。伝統的な春節の雰囲気に包まれながらも、香港の若者達が繰り広げるイノベーティブでクリエイティブなアイディアの数々に興味が尽きることがなかった。 *「アムウェイ・グローバル起業家精神調査レポート」2018年実施 #香港で中国新年 #年宵花市 #フラワーマーケット #学生 #オンラインメディア #政治家宗教も #イノベーション #クリエティブ #香港若者

RECENT POST

ホスト!?いや、塾講師です。(日/中)

ホスト!?いや、塾講師です。(日/中)

香港の街を歩いているとよく見かけるこのタイプの広告。 一見ホスト?アイドル?」と思ってしまうこの広告、実は塾の広告なのだ。確かによく見ると「英文」「物理」「教育」などと書いてある。しかし、バッチバチにキメた講師陣がずらりと並んだその絵面は、歌舞伎町のホストの看板を彷彿とさせる。というかほぼ一致している。 香港補習班招生廣告太瘋狂! 走在香港的街頭經常會看見這樣類型的廣告。一眼望去以為是「牛郎」、「明星」,其實卻是「補習班」招生的宣傳廣告。仔細看才發現確實是寫著「英文」「物理」「教育」等字樣。但整齊排列的震撼教師陣容實在與日本歌舞伎町的廣告牌近乎一模一樣!             左:香港の塾講師(香港補習班教師) 右:歌舞伎町のホスト(歌舞伎町牛郎) アベンジャーズ風のユニークな広告もある。もはや全然勉強と関係なくないか?とツッコミを入れたくなるが、もしかすると“受験戦争”とかけているのかもしれない、、、 另外還有復仇者聯盟風格的獨特廣告。我很想吐槽它根本與學習無關啊!但也許叫它“考試戰爭聯盟”也是可以的。。。             左:塾講師アベンジャーズ(補習班教師聯盟) 右:本物のアベンジャーズ(復仇者聯盟) 塾講師といえば、日本でも東進ハイスクールなどが面白いCMで宣伝している。それぞれの先生のキャラも立っており、林修先生のようにタレント化している講師もいるが、香港塾講師のタレント化はそれをはるかに上回る。 說到補習班教師,日本的東進升大學補習班也有一些很有意思的宣傳廣告。教師們紛紛像電影宣傳海報般整齊站立,也有像林修先生一樣明星級別的教師,但與香港補習班教師的明星化程度是無法相比的。               上の画像は香港で一番選ばれている数学講師の公式ホームページである。タレントさながらな彼のFacebookフォロワー数はなんと3万6千人超えで、人気の高さが垣間見える。しかし、なぜこんなに派手な広告を打つ必要があるのだろうか?それは、香港の教育事情が関係している。 上圖是香港最受歡迎的數學講師的官方主頁。明星級別的他在Facebook擁有超過36,000人的粉絲數量,超高人氣可見一斑。但為什麼還需要這樣過於浮誇的廣告宣傳呢?想必這與香港的教育環境相關。 学歴社会が根深い香港では、みな良い学歴を手に入れることに必死である。そのため、学習塾の数も多く、どこも生徒の取り合い状態だそうだ。そうした激しい競争の中で、いかに競合他社と差別化するかが生き残るための道なのである。そのような背景がこうした広告戦略に繋がっているのだ。確かにどうせなら有名な先生に教わりたいと思うだろうし、ましてや美人でイケメンな先生なら生徒たちのモチベーションも上がる。少しやり過ぎなくらいの広告が香港の若者にはストレートに刺さるのかもしれない。 在學歷社會根深蒂固的香港,每個人都渴望擁有超高學歷。出於這個原因,許多補習班競相出現,爭奪生源大戰隨處可見。在如此激烈的競爭中,如何能區別與競爭對手才是生存之道,也造就了這樣的廣告策略。對於學生來說,高人氣教師,或是美女帥哥教師自然是十分具有吸引力的,但過與浮誇的招生廣告可能令到香港的年輕學生感到壓力倍增、困惑不已。

RECENT POST