【マーケの種84】ドラッグストアとどう付き合う⑤

「効きそう」より「信じられる」サプリ|香港市場に学ぶブランド信頼戦略

サプリメント市場で生き残るブランドの条件

サプリメントや健康食品は、医薬品のように明確な効果を謳えないという制約があります。そのため消費者にとっては「本当に効くのか」「自分に必要なのか」が分かりにくく、「なんとなく良さそう」という印象だけで選ばれてしまうことも少なくありません。さらに、似た成分やパッケージの商品が棚に並び、差別化が難しいという課題もあります。


健康意識の高まりと“無害・有益”志向

コロナ禍以降、香港でも健康意識は急上昇。
「副作用がない」「体にやさしい」「自然由来」といった“無害で有益”な選択肢へのニーズが年々高まっています。
この流れの中、今求められているのは**「売れる商品」ではなく「信じられる商品」**です。


信頼を得るための情報発信戦略

信頼されるためには、キャッチコピーや値引きだけでは不十分です。
重要なのは、

  • なぜこの成分を選んだのか
  • どのような人に向いているのか
  • どんな背景や開発ストーリーがあるのか

といった情報を、生活者の言葉で伝えることです。
SNS広告やインフルエンサーとの連携も、単なる販売促進ではなく「正しい情報を伝える場」として活用することがポイントです。


消費者教育=信頼構築

信頼されるブランドは、即効的な売上よりも長期的な選ばれ続ける関係を重視します。
そのためには、地道な啓蒙活動が欠かせません。

  • 成分の働きや効果を丁寧に説明する
  • 摂取タイミングの目安を提示する
  • 誤解や不安に答える
  • 継続摂取による実際の変化を誇張せず伝える

こうした発信は、短期的な売上よりも「誠実で信頼できるブランド」という印象を積み重ねていきます。


対話を続けるブランドが勝つ

流行やブームに左右されやすいサプリ市場でも、消費者との対話を続け、変化を柔軟に取り入れるブランドは支持を獲得し続けます。
これからの市場で重要なのは、「売れる理由」を押し付けるのではなく、「選びたくなる理由」を消費者と一緒に育てていく姿勢です。


📌 註:本シリーズで扱っているドラッグストアとメーカーの関係性、消費者動向などは、香港市場をベースとした事例に基づいています。