【香港図鑑087】さんがら:見たことのない漢字に出会った日 🇭🇰🈷️🔍

香港の郵便箱に掲げられた店名さんがら。珍しい左右対称の漢字が印象的。

― 「九に゙日、日に九」の完璧な左右対称 ―

香港や台湾では、繁体字が日常的に使われています。 日本で一般的な新字体とは異なり、旧字体や中国古来の漢字がそのまま街中に残っているため、 漢字好きにとっては、ちょっとした「宝探し」のような楽しみもあります🧐✨


🈶「知ってるようで知らない」繁体字の世界

日本の旧字体と共通するものも多く、 たとえば「体 ➡ 體」「国 ➡ 國」などはわかりやすい例です。

でも、ときどき現れるんです。 「これは……見たことないぞ⁉」というレアキャラ漢字が。

今回出会ったのは、まさにそんな文字でした。


🏮 レストランの看板に「さんがら」?

ある日、香港の街角を歩いていて目にしたレストランの店名。 そこに使われていたのが、「㠶」という漢字

ぱっと見て、「ん?これはどう読む?意味は?」と足が止まりました。

よく見ると──

  • 左右対称の造形美:「九に゙日」「日に九」

  • シンメトリーの美しさが異様に目を引く

  • でも、読めない!意味もわからない!

調べてみると、この字は**「㠶」(サンガラ/sāngála)**と読み、 **「人里離れた山間の場所」「奥深い谷」「僻地」**のような意味を持つそうです。


🏞️ 「山+川+人」から生まれたような言葉

「㠶」は、もともと山の奥まったところ、川の源流、静かな避難所などを表す言葉。 現在ではあまり日常的に使われることはないようですが、 古い地名や詩的な文脈では見かけることがあるとのこと。

そのせいか、どこかノスタルジックで幻想的な響きを感じさせます。


💬 さんがら=記憶を誘う地名感

レストランの名前にこの文字を使っているということは、 おそらく「落ち着ける場所」「都会の喧騒から離れてくつろげる空間」といった意味を込めているのかもしれません。

日本で例えるなら、「山里」や「隠れ家」といったイメージでしょうか。 漢字一文字で空気感を伝えるセンスに、ちょっと感動してしまいました☺️


🧠 簡体字にも存在?でも滅多に見ない…

ちなみにこの「㠶」という字、簡体字圏でも一部使われているようですが、 やはり一般的ではなく、広東語や古典中国語に親しんでいる人以外にはほぼ見かけないとのこと。

漢字の奥深さ、改めて感じさせられますね。


📌 おわりに:「読めない字」のワクワク感

漢字というのは、読める・意味がわかるという実用的な面だけでなく、 形の美しさや響きの不思議さにも、文化の香りが詰まっています。

今回の「さんがら」は、まさに**“読めないけど惹かれる”漢字**の代表格でした。

知らない漢字に出会ったときの、あのワクワク感。 香港の街角には、まだまだそんな発見が隠れていそうです🔠🔍✨


💬「見たことない漢字に出会ったこと、ありますか?」 漢字オタクな皆さんのエピソード、ぜひ教えてください! ■香港図鑑いかがでしたか?香港でのマーケティングインサイト調査もTYAにお任せください
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