【マーケの種103:TPOとマーケティングの関係②】

年齢マーケティングの限界を象徴する、黄色いパーカーを着た女性。固定観念にとらわれないスタイルが、新しいマーケティングの方向性を示す。

年齢で区切る時代、そろそろ終わり?


🎯 日本は「ターゲティングしやすい」社会?

マーケティングの世界では、日本市場はセグメント設計がしやすいと言われることがあります。たとえば:

  • 「40代男性向けのオフィスカジュアル」

  • 「50代女性向けのエレガントファッション」

  • 「20代前半の美容感度高め女子」👩✨

こうした年齢・性別・職業などの属性でくっきりと市場を切り分けられるのは、日本特有の傾向かもしれません。

しかし同時に、これは日本社会に根づく**「同調圧力」や「世間体意識」**ともつながっているように見えます。


🕰️ 2024年の40歳は、1950年代の40歳とは違う!

ちょっと想像してみてください:

  • 1950年代の40歳:スーツで通勤、子どもは小学生、休日はゴルフ

  • 2024年の40歳:Tシャツ&スニーカーでスタートアップ勤務、独身orDINKs、週末はフェスやVlog撮影📸🎶

ライフスタイルも価値観も、まるで別人。

なのに、企業のターゲティングは**「40代=大人っぽい、落ち着いた、保守的」**と決めつけていないでしょうか?


👕 パーカー禁止令、もはや都市伝説?

前回話題にした「40歳を過ぎたらパーカーを着るな」論。一部で盛り上がったものの、実際の街にはパーカー姿の40代・50代が普通にいます。それも、ただの“若作り”ではなく、自分に似合うスタイルとして自然に着こなしている人たちです。

つまり、企業が「40代以上はうちのパーカーを買わない(買うべきでない)」と考えること自体が、もはや時代遅れであり、マーケティング上の機会損失になっている可能性があります⚠️


📊 データでも実証されつつある「年齢信仰の崩壊」

あるアパレルブランドの購買データによると:

  • 40〜49歳の男性ユーザーのうち、約28%が20代向けラインを購入

  • 50代女性のうち、35%がSNS経由でトレンド商品を購入

🧓=渋め、👩‍🦳=落ち着いた色、という思い込みは、ユーザーの自由な選択にすでに追い越されているのです。


🚀 「年齢」より「価値観」ベースのマーケティングへ

これからのブランディングや商品設計では、以下のような新しい切り口がより効果的になるでしょう:

✔️ 「挑戦を続ける人向けのベーシックウェア」 ✔️ 「感性は若く、でも素材にはこだわりたい人へ」 ✔️ 「世代を超えて愛される“自分らしい服”」

つまり、年齢ではなく“生き方・美意識”に訴えるメッセージが求められるフェーズに入っているのです。


💡 まとめ:「ターゲティングの再定義」は、ブランドの再成長につながる

「誰に売るか」を考えるとき、年齢を“目安”にするのはいい。でも、“制限”にしてしまったらもったいない。

✅ 40代が似合うパーカーだってある ✅ 60代が履きたいスニーカーもある ✅ 20代が憧れる70代のアイコンもいる

“年齢”は、ただの数字。**「その人がどんな価値観で生きているか」**を見つめることが、これからのマーケティングの鍵になるのではないでしょうか?


次回は、実際のブランド事例をもとに「年齢を超えたマーケティング設計」のアイデアを掘り下げてみたいと思います📈(続) マーケの種シリーズ。こちらもいかがですか?→【マーケの種25】LUSHのSNS撤退戦略