1日だけで売上総額3兆円以上!
中国で「独身の日」と題した大セールの日、11月11日。中国のEC最大手アリババ集団は今年10回目となる「独身の日」を「11.11 Global Shopping Festival」として開催。この日1日だけで、GMV(Gross Merchandise Value)総額は去年より27%を上回る約2135億元(約3兆5110億円)に達し、例年通り、これまでの記録を更新しました。この数字は2017年の楽天市場の売上(3兆4億円)を超えています。
今回は75ヶ国・地域から約18万の企業・ブランドが参加、正に大盛況!アリババのデータによると、
■中国向け輸出国・エリア別ランキング:
1位日本、2位アメリカ、3位韓国、4位オーストラリア、5位ドイツ
■中国向け輸出ブランドランキング
1位Swisse、2位花王、3位Moony、4位Aptamil、5位Dr. Ci. Labo
そのうち人気商品は、健康食品、化粧品、ベビー&マタニティ用品(粉ミルク、オムツ)、電子用品、お菓子などだということです。
「独身の日」の由来と拡大
11月11日、“1”が4つ並ぶ「独身の日」として、独身でも生活を楽しめるように、というコンセプトで、2009年にアリババがセールイベントを企画・実施したのが始まりです。「独身だからこそ、自分へのごほうびを買いましょう」と呼びかけ、ネットショッピングを楽しむ日として年々その人気が高まっています。初年度の売上総額68億円から今年は約約3兆5110億円に達し、今後も継続的な成長が見込まれてます。今年のセールでは、参加マーチャントのグローバル化も進み、今後もより良いサービス、より新しい技術を投入していくことで、世界最大級の“オンライン・ショッピング・イベント” になる日も近いかもしれません。
日本企業が売り上げ上位に
「独身の日」大セールには、日本企業も本格的に参戦しています!企業間の激しい競争の中で、幾つかの日本ブランドが売り上げ総額の上位を占めています。これはなぜなのでしょうか?!
昔から品質の高い日本製品は中国人の間で、とても評価が高く、信頼も厚いのですが一方で「中国国内で購入しにくい」「偽物や非正規品ばかりが出回っている。」などの問題があって「本物」の日本製品への需要が非常に高いのです!大手越境ECプラットホームを通じて、高品質、信頼、安心の日本ならではのブランド力を強化し、中国人の需要変化に対応したことで、日本ブランドは3年連続トップ首位を獲得できているようです。
秘訣は「ニューリテール」
その中でも「ユニクロ」はアリババのアパレル女性部門で1位、男性部門で2位を獲得。100億円以上の売上を達成しました。その秘訣は「ニューリテール」と呼ばれる戦略。簡単に言えば、テクノロジーとデータを駆使し、オフラインとオンラインが融合した戦略で、より優れた顧客体験を届けることです。
・商品を店舗に引き取りにきたユーザーはさらに10元をディスカウント
・商品を店舗に引き取りにきたユーザーにはサイズ交換や返品に応じる
・価格もオンラインと実店舗で統一
オンラインでのオーダーをきっかけに来店してもらって、追加購入のチャンスを作り、同時に配送料の負担を減らしています。また、オンラインで服を購入する際の「サイズの不安」や「商品到着までの待ち時間」などの問題をうまく解消しています。でも、このような施策は中国に実店舗を多くかまえるユニクロだからこそできることかもしれません。
「京都産」が中国人には人気
カルビーは今年8月に京都で主に中国と台湾に向けた輸出工場を建設しました。生産商品は人気のシリアル「グラノーラ」です。パッケージに大きく「京都産」という文字を表示して、中国人に訴求しています。通常の1か月分が1日で売れる「独身の日」の需要に対応するために、この工場では1か月以上前から生産量を増加しました。
老舗の新しい「販路」
「日本香堂」は、440年余の歴史ある線香メーカーの老舗です。中国のデパートでの売れ行きが好調なことから、今年「独身の日」の商戦に初めて参戦することを決めました。その結果、人気商品の今期生産量は、例年の5倍に増加しました!「独身の日」をきっかけに、東南アジアなどにも販路を広げていきたいと考えているそうです。
まとめ
日本企業が新たな商機をつかむには、中国越境EC市場への進出が必須!!
経済産業省によりますと、中国「越境EC」市場の規模は、3年後には2兆8000億円余りと、昨年の2倍以上に拡大すると見込まれていて、日本企業にとって大きな商機が期待できる有望な市場となっています。また、日本では人口減少や少子高齢化により国内のマーケットが縮小しているので、海外で商品を販売できる「越境EC」を利用しない手はありません。
しかし、現在、中国で売れている日本製品はほとんどが世界中でよく知られるブランドに集中している上、越境ECプラットフォームへの出店に必要な書類の提出など複雑な諸手続きを経なければなりません。
例え、中国人が日本製品にどれほど信頼を持っていても、ブランドの力やそれを支えるマーケティング戦略がないと、越境ECの成功は容易ではありません。これから、中国向けの越境ECに進出を考えているのであれば、ぜひTYAにお気軽にご相談ください!
これからも中国の越境EC市場の実情、日本企業が中国越境ECを実現するポイントなどのお役立ち記事をシェアしていきますので、ぜひご期待くださいね!
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