自己表出に対する感覚の差異

わたしの今のルームメイトは韓国からきた女の子だ。彼女はメイクアップに1時間近くかけ、インスタグラムの投稿は自分1人の自撮りの割合が高いという典型的韓国女子のイメージを裏切らない。

そんな彼女のインスタグラムを見て最初はたじろいだ。こんなに自分に自信があるということを見せて恥ずかしくはないのだろうか。そもそもなんのために自撮りを毎週のように載せるのだろう?いいねがほしい?綺麗だということを拡散したい?他の友達曰く「暇だと自撮りする」ひともいるらしい。暇だったのだろうか。

以前ルームメイトが他人に撮ってもらった写真を見せながら「わたし、かわいく写ってる?」と真顔で聞いてきたこともあった。(返事はもちろん一択である。)その写真はのちにインスタグラムに投稿されていた。

自分の容姿に自信を持ち、それを恥じることなくむしろ積極的にアピールしていく姿勢は、日本ではなかなか受け入れられない。自意識過剰と言われるのではないかと周囲を気にするひと、自分なんて可愛くないしとかえって容姿に否定的になるひともいる。

香港人の自分写真文化も興味深い。

私の大学の寮では自治委員が中心となってイベントを企画し寮の方針決定に携わっている。そこで驚いたのは、何かの折につけ寮のガラス窓に自治委員の拡大写真が貼られることだ。

みな自信満々にポージングしている。

仮に、毎日拡大された二重アゴの自分と対面するとしたら恥晒しすぎる。ストレスで痩せるかもしれないが。

韓国も香港も自分の顔や容姿を恥らうことなく外に見せるという点では日本と大きく異なる。しかしこの二者の持つ背景は異なっているように感じる。韓国の場合、他者の目あっての自己表出なのだ。数名の韓国の友人と話していてわかったことだが、手をかけて美しくしなければならないという強迫観念にも似た風潮があり、その抗いがたい力によっていかに自分が皆と同等かそれ以上に美しくなっているかを、他人に認めてもらわなければならない。

一方香港の場合、自己表出に他人は関係ない。どちらかというとあまり他人の目を気にしない風潮のため、拡大された自分についてどう思われるかという自意識も薄いのだろう。

自撮りにかんして言えば、この二国に限らず多くの国のひとが好んでポストしている。男性が自分の顔の自撮りをポストすることも珍しくない。むしろ日本のほうが特殊なのかもしれない。最近は自分の写真を上げるひとも増えているが、食べ物や花など他のアイテムと共に写っていることがほとんどで、顔のみの自撮りはあまり見ない。アイテムを使わなければ自分を堂々とポストできないのだとしたら、そんな日本のほうが計算高い、あるいは歪んでいるのかもしれない。

「モアナと伝説の海」ポスターのローカライゼーションに見る表現の差異

香港では映画の宣伝ポスターや電子広告があらゆるところに存在する。

同じ映画のポスターでも国によって異なるということをわたしは最近まで知らなかった。その国のマーケティング戦略にあわせて少しずつ変えているらしい。

日本の差異が指摘される時は大抵、映画の意図を大幅に歪曲しているという否定的な意見が多いようだ。

最近公開されていたディズニーの新作アニメーション「モアナと伝説の海」(原題”Moana”)もその傾向が見られる。

まず香港の宣伝ポスターは、今回のプリンセスであるモアナと旅の道連れマウイが並んで立っている凛々しい姿だ。これは香港以外でもほぼ同じである。モアナの溌剌とした力強さが伝わってくる画と言えるだろう。

香港の映画情報サイトWMOOVに映画紹介として載っている他の画面も、モアナが勇ましくオールを持つ姿などが見られる。

一方、日本版のポスターを見てみると、モアナが手でハートを作っている。マウイの姿はない(後ろの鳥がマウイの変身姿らしい)。本編の中にハートを作るシーンはそもそもない。

日本ではディズニープリンセスといえば可愛らしく優雅であるというイメージ戦略を打ち出していきたいようだ。しかしアナと雪の女王ではっきりとわかったように、近年のディズニープリンセスはもはや旧時代的な「白馬の王子様を待つ受身なお嬢様」ではいられない。それでも未だ日本でそのイメージを押し出す必要はあるのだろうか。

いかつい人間姿のマウイが消し去られてしまったのも、そのイメージを維持するためと考えられる。(刺青の印象が社会的に悪いためという説もあるが、どちらにせよ軽い扱いになったであろうことは想像に難くない。)

マウイの扱いの軽さに関してはこのデザインでさらに顕著に現れている。

完全に消し去られているのだ。

ディズニーが現代の風潮を巧みに取り込んで作り上げた作品の意図が薄れてしまうという点で残念な改変だと感じた。何より、日本人の感度をもう少し信じても良いのではないだろうか.

引用

http://wmoov.com/movie/photos/32541/6

http://www.disney.co.jp/movie/moana.html

#Japandisney #disney #TYA #ローカライゼーション #ディズニー

#モアナと伝説の海

Marketing _ Globally, the lower levels of trust in society, business and media.

According to the survey of The Edelman Trust Barometer 2017, the lower level of state of trust was founded in society, business and media globally. Most of the developed countries have the lower trust in their society, business and media.

On the other hand, the people who are living in very controlled societies are optimistically trusting their society more.

The people who are in lower trust countries use more search engines to make sure the given information or evaluation is right. Whereas the people who trust their society seem to believe official or traditional information more than people in lower trust countries.

Looking at social peer to peer dynamics in Hong Kong, even though they are in the middle rank in the league, they care mouth-to-mouth review.

To sums up, regardless of the trust levels, it must be the core for business to take care the reviews and evaluation online, especially at non-official platform or SNS that people freely comment on.

 

Reference Link(EG): https://www.slideshare.net/…/2017-edelman-trust-barometer-j…
Reference Link (JP): http://www.slideshare.net/EdelmanJapan/2017-71938474

#Trast #media #data #key #for #yourbusiness #Marketing #TYA #TYAHK #hongkong #HK

How to stock the creative inspiration?

TYA member interview- [Hilda ]

“If I were to have an interview about myself, I would express by the photo I took.” Our Art Director Hilda told me.
” Photography is a big part of my life. I enjoy the crisp sound of the shutter clicking, no matter film or digital. It helps me to capture the beautiful views, colours and tones of that specific moment, at that specific place.
Photography relaxes me and gives me inspiration during my free time. It makes me happy. It is also my expressions of what I see, how I feel and helps me see things in different angles. “

In my observation, she is also a travel lover (the photo was taken when she was 6, travelled in Kyoto) who takes lots of photos.
Clearly, she refreshes and charges inspirations by taking photos but at the same time, learn compositions and colours, the secret of the beauty…!#TYA #TYAHK #hongkong #hk #hkoffice #creative #goodvibe#workdifferent #ilovework #lifestyle #dreambig #brainstorming #create#collaborate #innovation #motivation #coworkers #officeculture #Japan#CWB #photo #shooting #collage

「鶏」にみる感覚の差異

インターンY ブログ3

香港の広告が派手だということは以前も述べた通りだが、MTRの車内広告で色味やデザインそのものとは別にインパクトの強いものを見つけた。

衛生署による香港への持ち込み禁止食物広告だ。この路線は深圳と繋がっており、特に鳥インフルエンザへの懸念から鶏肉や卵製品がフォーカスされているのだろう。

最初にこれを見たときは衝撃を受けた。香港では焼味(ロースト)に使う鶏肉や鴨肉が頭つきで丸ごと一羽店頭にぶらさがっているのが当たり前だ。頭つきの姿も見慣れて耐性はついたと思っていた。それでも羽をもいだだけで食品としてほぼ未加工の、まだ鶏肉というよりは鳥に近い姿が晒されているのを見るのは気が引ける。「こんなグロテスクなものを電車に貼って良いのだろうか」と心配になってしまった。

また、先日MTRで焼身自殺未遂事件があったが、翌日の新聞の一面にその事件に巻き込まれてひどく火傷したひとが大きく載っていた。香港人の友人いわく「過激なほうが目をひいて買ってくれるから」らしい。これが本当だとすれば被害者すら買ってもらうためのコンテンツという扱いに驚嘆してしまうが、それはともかく「これほどグロテスクなものを載せても許される社会なのか」と思ったのだった。

あるものをグロテスクと感じるかどうかは、そこにある文脈や個人の感性、あるいは感性を形作る社会によってそれぞれ異なるだろう。香港で幼少期をすごせば頭つきの鶏が皿に乗っていても違和感は持たない。それとは別に、社会からの規制も影響を与える。法や条例にかかわらず苦情によって自主規制するという流れはよくあることだ。もし日本で毛を剥がれた鶏の写真が広告に使われたら、「残酷だ」「あまりに生々しい」などのクレームがつくかもしれない。「子どもは刺身が海を泳いでいると思っている」と揶揄されるような日本社会には少々刺激的だ。

国によって感性も受容のされかたも異なるということの一例がこの鶏から垣間見えた。

香港の地下鉄、MTRマップの読み方

インターンY ブログ2

香港の地下鉄、MTRマップは移動の必需品だ。東京の乗換に比べると断然楽だが、短時間での乗換が多い。来てしばらくは緑の路線から赤の路線へ乗り換える時に、なぜ太子や油麻地でなくモンコックなのかわからなかった。それぞれの駅で乗り換えてみて初めて、同じフロアで乗り換えできるからだと気づいた。車内に貼ってあるMTR全図を見ているひとはどれほどいるのだろう。線によっては扉上方のマップが光って目的地に行けるかどうかわかるため、貼ってあるマップを見ないというひとも多いのではないかと思う。その地図を見ていると、乗換駅にだけ白丸のなかに棒が書かれていることがわかる。

直線が横並びだったり傾いていたりするが、これについて地図内に凡例は記載されていない。わたしのように乗換駅について疑問を持ったことのあるひとなら、比較的早くこの線の示す意味がわかるかもしれない。この棒は乗換時の移動について表しているだろう。モンコックのように横並びなら同じフロアで、太子の場合階段を降りる必要があり、油麻地なら反対に上るということだ。わたしはこの線の意味を理解した時深く納得したが、乗換について疑問を持っていない限り、このマークはともすると見過ごされてしまう。そもそもアプリで乗換ルートを調べていれば全く必要ないマークともいえる。さらに駅を見ていくと、別の疑問が生じる。九龍塘や中環の乗換は同じフロアではないのに、横並びの直線が描かれている。

これらの駅では階段の上り下り含め歩かなければならない。新しくできた黄緑色の南港島線にいたっては、油麻地と同じく階段を降りれば着くのに横並び線になっている。

考えた結果、ホームを一種類の路線が使用している場合には移動の上下関係なく横並びになっているという結論に至った。デザインについてわたしは専門的知識を持ち合わせていないが、抽象化の意義は普遍的に伝わりやすく、理解しやすくするためだろうと思っている。路線図は特に、見て即座に理解できる必要がある。その点このマークは少々理解に時間がかかり、良いデザインとは言えないのかもしれない。そもそもどの程度のひとに必要とされているのかもわからない。MTRの新線が次々開通・延伸し、ますます複雑な乗換が要求されるなかで、まだしばらくはふと意味に気づいたひとだけがニヤリとするのだろう。

香港と日本、広告表現の差異3

インターンY、ブログ1

香港の駅に貼られた広告をぼんやり見ていて、時々なぜだか落ち着かなくなることがある。圧倒的なテキスト量もその一因だろうが、少し考えてみると異なる理由が思い浮かんだ。

広告にストーリー性からなる奥行きはほとんどなく、CGを多用した平面的なデザインが過激な色彩やエフェクトとともに一方的に迫ってくる。特にMちゃんが既に指摘しているように、人物の写りかたは画一化されており、通行人の視線を受ける前提のポージングをしている。言うなれば舞台劇を静止画に落とし込んだようなものだ。伝えたいことを懇切丁寧に、やや大袈裟に目の前に存在する観客に対して訴えている。

香港の広告が舞台劇だとすれば、日本で見かける広告は映画だ。

日本の広告ではその商品にまつわるストーリー性や雰囲気を重視し、そこからブランドイメージを人々の間に作っていることが多い。詳細な説明はなく、受け手の存在を意識しない人物のふとした一場面を切り取った広告がしばしば見られる。わたしたちは、その場面と人物の印象、効果的なコピーライトから広告を読み取り、それぞれが物語を想像することになる。一見その解釈は受け手の自由に任されているように思われるが、もちろん緻密な計算の上に成り立っている。

分かり易い比較のために香港のエアウェーブスの広告と日本のミンティアの広告を比較してみた。

このエアウェーブスの広告はまだ香港の広告のなかでもストーリーのあるほうだろう。3月なのでおそらく高校生の受験勉強に役立つことを伝えているのだろう。分かりやすい要素が全て可視化され、叫ぶように力強く表現されている。一方日本のミンティアの広告では、出勤する若手社員が通勤する劇的要素の全くない様子が切り取られており、これから始まる仕事への緊張感や倦怠感を表している。そしてもう少し受け手が広告に寄っていくと、ミンティアはその朝の一場面にとどまらず、「全てのがんばる局面に寄り添う」というメッセージを発見できる仕組みだ。

#ミンティア #日本の広告 #劇 #映画 #ストーリーテリング #デザイン #コピーライト #アジア #表現 #グラフィック #エアウエーブス #AD #Japan #Hongkong #copy #storytelling #airwaves #Mintia #Asahi #TYA

“The pink, purple, and happiness”

TYA member interview- [ Jade ]

This time we would like to introduce our colleague in Sales and marketing manager, Jade through her regular items in her bag and office.

The fan is her must item on her desk to ventilate the air in the office.
Actually, she is the fan in our office. She is always smiling so that can bring better atmosphere in our office.

Her favourite colour is pink and it represents her personality “Kind and attentive person”. A couple of our clients who knew her hard works and her favourite colour so gave her “A red notebook” and ” A pink USB memory”. She is now using them as her two of regular items.

To keep her thought clear and sharp, she usually chooses purple as her second preferable colours as a family colour of the pink, like her wallet and phone.
However, she said ” Actually, the most important thing is being happy with yourself”

As same as the pink colour reminds her to be happy, she has the same function on TYA members too.

#TYA #TYAHK #hongkong #hk #hkoffice #creative #goodvibe#workdifferent #ilovework #lifestyle #dreambig #brainstorming #create#collaborate #innovation #motivation #coworkers #officeculture #Japan#pink #CWB

香港と日本、広告表現の差異2

インターンM、ブログ2

日本製品の広告について。香港と日本の広告には、様々な違いがあります。しかし、香港で出されているファンケルの広告は、日本企業であるにも関わらず、非常に香港化された文脈をもっていました

最近、MTR構内に苺ケーキの広告をよく見かけます。この広告は東海堂というパン屋チェーンのものです。経営しているのは香港の食品グループですが、広告はかなり意図的に日本の広告のように作ってあります。


日本の女優を日本的な手法(ヘアメイク、表情など)で撮影しており、広告には日本語のコピーが書かれています。背景をぼかす手法も、香港の広告ではあまり見かけません。

しかしよく見ると、香港的な広告の要素も見られます。日本の広告よりも、女優の髪の修正はやや少ないようです。日本の広告と比べて、女優の髪質が少し荒く見えるのではないでしょうか。また、ひとつの広告に多くの種類のフォントを用いるのも、香港の広告にはよく見られる特徴です。

こちらはコーセーの広告です。ファンケルのように、香港化されています。先週紹介した美容整形の広告に似ているのではないでしょうか。

(先週紹介した美容整形の広告)

  しかし、ファンケルがあくまで香港製品のように宣伝されていたのとは異なり、こちらは香港の文脈を用いて、日本製品であることを強調しています。製品のパッケージは日本で発売されているものと同じで、広告にも「の」が用いられています。

「の」は、香港で非常に人気で、日本的なものをアピールしたいときによく使われます。時には、日本製品ではなくても広告に用いられることがあります。この二つの広告の違いは、とても興味深いと感じました。一方は香港の企業ですが、香港の文脈を残しつつ日本の広告の手法を取り入れ、もう一方は日本企業であり、日本製品であることをアピールしながら、香港の広告の手法に則ってつくられています。

香港と日本、広告表現の差異1

インターンに来てくれているMとYの香港の広告に関しての考察を順次紹介していきたいと思います。

日本からの2人のインターンに香港はどう映っているのでしょうか?

私達も初心に戻って振り返ってみたいと思います。

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インターンM、ブログ1

香港の街中やMTRの構内で、さまざまな広告が目につきます。

その多くは、日本で見かける広告とはかなり異なる文脈を持っています。
「香港的な広告」は、テキストによって消費者に訴えます。印象的なフレーズや文章によって、商品の特長をアピールしているのです
それは、日本人の感覚からすると、過剰に思えるかもしれません。
例えば、この広告は、MTR構内のライトボックスを利用しています。

日本のブランドであれば毎日多くの人が足早に通り過ぎる場所に、このようなテキストを重視した広告を掲げることは、あまり効果的ではないと考えるでしょう。

日本では、こうした場所には、もっと視的イメージに特化した広告を掲げるのではないかと思います。
しかし、香港的な文脈では、グラフィックはあまり重視されません

商品の写真は、たいてい明るくはっきりとしていて、色鮮やかです。
そして、人物は記号的に扱われます。人物のヘアメイクやライティングは、どの広告もほとんど同じで、たいていの人物は白い歯を見せて笑っています。

こうした広告のあり方は、日本の考え方とはかなり違います。
日本の広告、特に多くの人が行きかう場所に掲げられるものは、テキストは比較的控えめで、人物や商品の個性的な演出によって、

にはないブランドのイメージをアピールしようとします。
一方で、銅鑼湾駅で見かけたファンケルの広告は印象的でした。

ファンケルは日本のブランドですが、この新商品の広告は、完全に香港の文脈に沿ってつくられています。
そうすることで、香港の消費者に、海外資本のハイブランドのようなよそよそしさではなく、身近さを感じさせる効果があるのかもしれません。
同時に、憧れや特別感、高級感といった印象からは遠ざかるでしょう。
しかし、すでに香港では日本は身近な存在です。ファンケルも、香港に多くの店舗を展開しています。こうした広告は、むしろ効果的であるのでしょう。​