【マーケの種36】価格と品揃えについて(2)

(前回の続き)香港では、ビールやヘアジェルといった商品のサイズの選択肢がほとんどないのが一般的です。なぜでしょうか?

その理由の一つは、小売店の影響力が非常に強いことにあります。香港では流通経路が限られており、7-ElevenやManningsといった大手小売チェーンが市場を寡占しています。そのため、メーカーが商品を店舗に置いてもらうための競争が激しく、日本以上に棚スペースの確保が困難なのが現状です。

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【マーケの種35】価格と品揃えについて(1)— サイズの選択肢はなぜ違うのか?

日本では、商品サイズのバリエーションが豊富に揃っていることが当たり前のように感じられます。例えば、缶ビールなら350mlと500mlがあり、さらに一口で飲みきれるミニサイズも存在します。ヘアワックスも同様で、自宅でじっくり使うための大容量サイズと、外出先での持ち運びに便利な小型サイズが、コンビニやドラッグストアで容易に手に入ります。

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Seeds of Marketing 35: Price and Assortment (1) Why Are Size Options Different?

In Japan, consumers are accustomed to having a wide selection of product sizes available. For example, canned beer typically comes in both 350ml and 500ml options, and even smaller, single-sip sizes can be found. The same applies to products like hair wax—there are large containers for home use and compact versions that are easy to carry around, readily available at convenience stores and drugstores.

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【香港図鑑35】ワイルドな引越し──スピード vs. 安全、どちらを取る?

引越し。

それは、人生のなかでもなかなかのエネルギーを要するイベントです。日本で引越しといえば、ダンボールをきっちりと積み上げ、養生シートで壁や床を保護し、作業スタッフも丁寧な言葉遣いで動いてくれる…そんなイメージを持つ方が多いかもしれません。

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【香港図鑑34】流動露天商

香港で露天商として営業するには、政府の許可(ライセンス)が必須です。ライセンスには「定位置露天商ライセンス(固定場所)」「流動露天商ライセンス(移動型)」「食品露天商ライセンス(食品販売)」があります。

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【マーケの種33】MTR広告の影響力

香港の地下鉄(MTR)は、トラディショナルな広告媒体でありながら、今なお強力な影響力を持つ花形チャネルのひとつです。香港の人口は約730万人ですが、そのうち毎日500万人がMTRを利用するとされています。この膨大な乗降客数を考えれば、駅構内の広告がどれほどのリーチを生むかは明らかでしょう。特に商業・ビジネスの中心地である銅鑼湾(Causeway Bay)駅のコンコースに定期的にブランド広告を掲載することで、圧倒的な認知の獲得が期待できます。

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