【マーケの種75】味覚も嗜好も変わる ④

味覚と習慣の変化:ラーメンが教えてくれること


「塩辛すぎる」は過去の話? かつて、日本のラーメンは「味が濃すぎる」「脂っこい」「しょっぱい」と、香港では一部の人に敬遠されていました。 ですが、いまや月に数回ラーメンを食べるという香港人も少なくありません🍜

この変化は単なる一時的なブームではなく、味覚と食習慣そのものの変化を示しています。香港人の味覚が、より多様な文化的背景や味の個性を受け入れる方向へと進化しているのです。

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Taste and Preference Evolve (Part 3) ~Seeds of Marketing 74

(Continued from the previous post) One of the major turning points that sparked the ramen boom in Hong Kong was the surge in travel to Japan. With the rise of low-cost carriers, the weakening yen, and the growing influence of social media, more Hongkongers began visiting Japan casually and frequently. By experiencing “authentic ramen” at their travel destinations, many had their preconceived notions about the dish completely reshaped.
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【マーケの種74】味覚も嗜好も変わる③

(承前)

香港でラーメンの人気が本格化した大きなきっかけのひとつは、日本旅行ブームです。 LCCの就航や円安、SNSによる情報の流通も手伝って、多くの香港人が気軽に日本を訪れるようになりました。旅行先で「本場のラーメン」を体験することで、ラーメンに対するイメージが塗り替えられていったのだと思います。

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【マーケの種73】味覚も嗜好も変わる②

(承前)

香港は昔から外食文化が盛んな土地です。共働き世帯が多く、キッチンが小さな住宅も珍しくない中で、「家で料理をするより外で食べる」ことが、自然な選択として受け入れられてきました。朝食も昼食も、場合によっては夕食も、近所の食堂や茶餐廳で済ませる人が多く、外食は特別な行事ではなく、むしろ日常の延長にあるものでした。

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Tastes and Preferences Change – Part 1~ The Seeds of Marketing #72

Today, Japanese ramen has become a familiar sight on the streets of Hong Kong. But it wasn’t always welcomed with open arms. In the early days, Japanese ramen was often dismissed as being “too salty” or “too heavy.” It didn’t quite match the local palate, and as a result, it was rarely chosen when dining out. Ramen simply didn’t fit into the rhythm of everyday meals for most people.
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【マーケの種72】味覚も嗜好も変わる①

今でこそ、日本のラーメンは香港の街にすっかり定着していますが、最初から歓迎されていたわけではありません。 かつて、日本のラーメンは「塩辛すぎる」「味が濃すぎる」と敬遠されていました。香港人の味覚にはあまり合わず、外食として選ばれることも少なく、日常の食卓にはなかなか入り込めなかったのです。
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