【マーケの種31】エージェンシー向けブリーフィング(2)

🔥 香港では、ブリーフィングの曖昧さに加え、人材の流動性の高さがマーケティング業務の大きな課題となっています。担当者が半年から1年ほどで退職することが多く、知見やノウハウが十分に蓄積されません。その結果、プロジェクトごとに一から学び直しが必要になり、同じような失敗や課題が繰り返される状況が続いています。企業とエージェンシーの間で信頼関係や協力体制が築きにくいのも、この流動性の影響が大きいでしょう。

📋 こうした課題を克服するには、マネジメントの徹底が不可欠です。しかし、実際の現場では、明確なガイドラインや体系的なナレッジマネジメントが整備されていないことが多く、エージェンシーと企業が協力して成果を上げる理想的な関係が確立されていません。例えば、プロジェクトの方向性が途中で大きく変わったり、担当者が交代するたびに戦略がリセットされたりすることも珍しくなく、結果としてマーケティング施策の一貫性が失われるケースが多く見られます。

✨ とはいえ、優れたブリーフィングを実施し、効果的にエージェンシーと連携できている企業も存在します。その背景には、優秀なCMOがリーダーシップを発揮し、明確な戦略を打ち出している場合もあれば、マーケティングを単なる広告活動ではなく、「ブランド価値の創造」として捉え、組織全体で一貫した体制を整えている企業文化の影響もあります。

では、理想的なブリーフィングとはどのようなものなのか?次回、その具体例を共有します。(続)