【香港図鑑20】エスカレーター、階段に変身!


■エスカレーターが階段に!DIY感漂う“変身”の現場

先日、以前は家具・雑貨のチェーン店「PRICE LITE」が入っていた建物の前を通りかかったときのこと。その2階部分へと続くエスカレーターを見て、思わず足を止めてしまいました。というのも、エスカレーターだったはずのものが、なんと「階段」に変身していたのです!

ベルト部分が取り外され、段差部分には木材がむき出しの状態で取り付けられており、まさに「急遽作りました感」が満載。しかも、エスカレーター特有のカーブがそのまま残されているため、見た目の違和感がすごい。手すりは元のエスカレーター時代のままなので、動き出しそうな雰囲気を醸しつつ、実際には静止しているという不思議な存在感を放っています。


■ 登るたびに味わうスリル
この階段、実際に登る人はきっとこう思うでしょう。「…で、これ崩れたりしないよね?」足を踏み出すたびに、どこか頼りなさを感じさせる作りです。木材むき出しの段差は、まるで「とりあえず仮で作りました」と言わんばかりの雰囲気。とはいえ、手すりがあるおかげで、なんとか安心感を保ちながら登れるのが救いです。

さらに厄介なのが、エスカレーター特有のカーブ。普通の階段とは違い、微妙に曲がっているため、視覚的にも足元の感覚的にも少し混乱させられます。その結果、「動き出しそうで動かない」という、なんとも妙なスリルを味わえる新感覚の階段体験が生まれているのです。


■ サステナブルな未来像?それとも応急処置?
こうしたエスカレーターから階段への“変身”は、リサイクルや再利用の一環として見れば、ある意味でサステナブルな取り組みと言えるかもしれません。しかし、むき出しの木材やカーブの残り方を見ていると、「これ本当に大丈夫なの?」という疑問も同時に湧いてきます。

おそらく、撤去費用を抑えるためにこうした形に落ち着いたのだと思いますが、それでもこの大胆な発想には少し感心させられます。街中でふと目にしたユニークな光景が、意外にもサステナブルデザインの可能性を示しているかもしれない――そう考えると、この階段もただのDIYとは言えないのかもしれませんね。

エスカレーターから階段への変身。これをあなたが目にしたら、どう思いますか?ぜひ、そんな視点で街を歩いてみてください。もっとユニークな発見があるかもしれませんよ!