西營盤にある乾物屋街は、通りを歩いているだけで海の香りがふわっと漂ってきます。干し貝柱、干しエビ、干ししいたけ、ナマコ、干し魚。中華料理や漢方に使われる乾物が、店先から天井までぎっしりと並んでいます。干し貝柱やナマコは特に高級品で、贈り物として箱入りで売られていることも。
この街が乾物の名所になったのは、かつて海運業で栄えた時代、港に近い立地を活かして海産物の加工・流通が盛んになったのがきっかけだそうです。今も昔ながらの量り売りをしているお店が多い一方で、最近は真空パックされた商品もよく見かけるようになりました。
ただ、再開発による立ち退きや後継者不足もあって、少しずつお店の数が減ってきているみたいで、なんだか寂しい気もします。そしてなぜか、どのお店にも必ずと言っていいほど猫が一匹。ネズミ対策なのはもちろんですが、どうやら“招き猫”的な意味合いもあるらしいです。
■香港でのマーケティングインサイト調査もTYAにお任せください。