【香港図鑑50】圧縮段ボール

夕方の銅鑼湾(コーズウェイベイ)、そごう裏手の一角に、四角く圧縮された段ボールが整然と並ぶ光景があります。店舗から出る大量の段ボールを、その場でまとめてプレスし、再利用のために搬出する仕組みのようです。圧縮することで輸送効率が上がり、結果的に環境への負荷も減らせるのだとか。

作業が行われるのは、道が比較的空いてくる夕方以降。人通りを妨げないよう、時間帯まで考えて動かれているのが印象的です。回収された段ボールは、リサイクル工場へと送られ、新しい資源として生まれ変わっていくのでしょう。

この通りには、地元資本のドラッグストアや化粧品店が並び、すぐそばにはMTRの出口も。夕方には仕事帰りの人たちが行き交い、時おりバスカーがギターを奏でていたりします。吸い殻入れ付きの灰皿があるせいか、一服する人の姿もちらほら。暮らしの喧騒のなかで、静かに、でも着実に回る“都市の循環”を感じる風景です。

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