香港大塚製薬の中村省吾さんに登壇いただきました。同社の看板商品であるポカリスエットのみならず、オロナミンCや賢者の食卓といった日本発のヒット商品をどのように香港で売っていくのか。何を維持して何をローカライズすべきなのか。日々考えておられる事を様々な面から語っていただきました。
1980年に日本で発売された大塚製薬のポカリスエットは日本人なら知らない人はいないでしょう。著名なブランドならではの安心感、安定感そして信頼感を私たちに与えてくれます。ポカリスエットは香港に登場して35年。認知率99%、清涼飲料(コンビニエンスストア)の中で売り上げは15年連続第一位。香港の人達にも深く受け入れられている商品です。
お話に合わせて、私達TYAHKがお手伝いさせているポカリスエットのTVCMを7本紹介させていただきました。2014年までのジャパンオリジンを強調した日本を舞台にした作品から2015年バージョンには大きな転換がありました。クルー、キャスト、ロケと完全にオール香港で作る事になりました。認知度が高いということで満足することなく、その時々の世の中の動きや市場の反応を見て、打ち出し方を変えていく事がローカライズの使命でもあると私達も改めて認識をさせていただきました。
中村さんからはポカリスエットのご紹介に続き、近年マーケットに投入された2商品についての状況もシェアいただきました。
先ずは中村さんも愛用されている名品、”賢者の食卓”は飲み物やスープに簡単に溶かすことができます。無味無臭なので味を変えてしまうこともなく、食事中の糖分や脂肪分の摂取を抑えてくれる優れものです。まだ市場導入後の日が浅い為に認知度を高め、販路を拡大する為にどうしていくかが課題だそうです。
また”元気ハツラツ”で有名なオロナミンCも今年が3年目。更に認知度を上げるために2年目の昨年は雑誌”100毛”などで人気の盤菜瑩子さんをキャラクターとして起用されTVを初めとして各種媒体での露出を高めている一方で、商品理解を得るための地道な活動も積極的に行っているとの事。実際に飲んでもらって商品を知ってもらう事はもちろん、”オロナミンCの黄色はビタミンCの色”、”茶色い瓶はビタミンCを日光から守るためのもの”といった商品のベネフィットを伝える事が課題だそうです。関連イベントでのサンプリングや企業、各種団体などを対象にしたセミナーの実施についても紹介いただきました。
ローカライゼーションは1日にしてならず。不断の努力とすり合わせが最重要という事を教えていただいたセッションとなりました。中村さんありがとうございました。
– ポカリスエット(香港)
https://www.facebook.com/PocariSweatHKOfficial/?fref=ts
– 賢者の食卓(香港)
https://www.facebook.com/wisemansdininghk/?fref=ts
– オロナミンC(香港)
https://www.facebook.com/oronaminchk/?hc_ref=SEARCH&fref=nf