マーケの種(12) 「コーペティション」

マーケの種(12) 「コーペティション」

競合から共創へ:コーペティションの重要性
競合他社との関係は、単なる「競争」だけではありません。「コーペティション(Co-opetition)」という概念では、競争(Competition)と協働(Cooperation)を融合させ、競合関係にある企業同士が特定の分野で協力し合います。たとえば、Appleとサムスンはスマートフォン市場では競合しますが、サムスンはiPhone向けに半導体を供給する重要なパートナーでもあります。このような関係性は、競争を超えた新たな可能性を生み出します。

コーペティションのメリットは、競合同士が互いの強みを活かし、単独では実現できない成果を得られる点です。Appleとサムスンの例では、サムスンの技術を活用することでAppleは高性能な製品を開発でき、サムスンは安定した収益を得られます。また、トヨタとマツダが環境技術で協力しているように、業界全体の成長や技術の革新が求められる場面でもコーペティションは有効です。

一方で、協力する分野と競争する分野の境界を明確にしなければ、技術流出や信頼関係の崩壊といったリスクも伴います。コーペティションを成功させるには、双方が利益を尊重し、ルールを設定することが不可欠です。

競争と共創をバランスよく取り入れることで、企業は新たな成長機会を得られます。競争の中で協力する柔軟さが、今後のビジネスにおいて重要な鍵を握るのです。

香港ではどうでしょう。新世界とSHK、ワーフと長江といった組み合わせはあまりなさそうです。ご存知の方、ぜひお知らせ下さい。