マーケの種14:「統一したアプローチ」の重要性

SNSマーケティングが普及する中、Instagramはブランドの世界観を伝える重要なプラットフォームです。しかし、その運用方法によっては、かえってブランド価値を損なうこともあります。

例えば、半年ごとにInstagramの運営会社を変更している企業の場合。新しい視点やアイデアを取り入れるメリットがある一方で、トンマナ(トーン&マナー)の変化や担当者交代によるメッセージのブレが生じやすくなります。こうした変化が繰り返されると、フォロワーに「一貫性のないブランド」と認識されるリスクが高まります。

トンマナの変化がもたらす影響
運営会社が変わるたびに、投稿デザインやキャプションのトンマナが変わることがあります。例えば、それまでのシンプルで洗練されたイメージが、次にはポップでカジュアルなものに変わってしまうなど。こうした変化が意図的なリブランディングでなければ、フォロワーに違和感を与え、ブランドへの信頼感が薄れる原因となります。

Instagramのような視覚的なプラットフォームでは、投稿を見ただけで「そのブランドらしさ」が伝わることが重要です。一貫性がないと、フォロワーはブランドのメッセージを受け取りにくくなり、エンゲージメントの低下にも繋がります。

ブランドの核を守るには長期的視点を
こうした課題を防ぐためには、「長期的視点」で運用することが欠かせません。運営会社を変える際にも、ブランドビジョンやトンマナのガイドラインをしっかりと引き継ぐことが大切です。そこには、以下の要素を含めると良いでしょう:

ブランドの核となるメッセージ

投稿デザインや語調のトンマナ

過去の成功事例や投稿パターン

また、新しい運営会社を選定する際には、ブランドイメージを深く理解し、それを維持できる能力があるかどうかを重視するべきです。

一貫性が信頼を生む
SNS運用において、「一貫性」はフォロワーとの信頼関係を築く要です。運営者が変わっても、ブランドの基盤がしっかりしていれば、フォロワーには安心感が生まれます。一方で、短期間でトンマナやメッセージが変わり続けると、せっかくのマーケティング努力が無駄になりかねません。

馴れ合い防止も重要ですが、ブランドの価値を守るためには、メッセージやトンマナの一貫性を保つことが何よりも大切です。長期的な視点を持ちながら、SNS運用を見直してみてはいかがでしょうか?

香港のマーケターへの提言
香港ではSNS担当者がすぐに変わってしまったり、広告で使っているビジュアルをただ貼り付けてしまったり、あるいはCanvaでデザイナー好みのエフェクトかけまくりのものを出したり、というケースも目立ちますね。SNSは継続と頻度は重要ですから、いつも大きな予算はかけられません。しかし、だからこそ、長期的視点と統一感を持ちたいですよね。