日本では訪日外国人向けの販売戦略として定着した「インバウンドマーケティング」。しかし本場アメリカでは、WebやSNS、動画を通じて価値あるコンテンツを提供し、自発的に顧客を引きつけるマーケティング概念を指します。
日本では「インバウンドマーケティング」が訪日観光客をターゲットにした集客戦略として広く使われました。ただ、こうしたマーケ用語が本来の意味から外れ、日本流に解釈されるのは興味深い現象。
ところで日本のインバウンド戦略は、訪日観光客を増やした点で成果を上げました、でも今では滞在中の自国の業者を利用する例や、ノーショー、公共マナーの問題など、むしろ課題が増えてしまったかと思います。
日本人がその影響を受けている面も見逃せません。ホテルの価格が高騰した結果、日本人が宿泊しづらくなり、観光地では外国人優先のサービスが増え、地元住民や国内観光客が困惑する場面も。さて観光GDPは全体の6.8%。
「チープツーリズム」が日本の文化や価値に影響を与えるのなら、それこそ、パリのように文化や歴史を誇り高く提示し、憧れを抱かせる存在であるべき。また「観光立国」という考え方が日本には似合わないかも。再び「文化・産業立国」としての誇りを取り戻すべきではないかと。
マーケティングと呼ぶからにはです。ターゲットオーディエンスのニーズに寄り添い、ロイヤルティーの高い顧客を惹きつけるマーケティング手法=インバウンドマーケケティングについては本家のHub Spot社サイトで学ぶことができます。
インバウンドマーケティングとは|HubSpot(ハブスポット)
インバウンドマーケティングとは、理想的な潜在顧客の心をつかむコンテンツを配信し、訪問者を惹きつけ、顧客へと転換させることで、ビジネスの成長を実現するアプローチです
香港ではインバウンドマーケティングという言葉そのものが誤用されることはないですね。ただ、一方でインバウンドマーケティングやその源のOne to one marketingといった手法はあまり使われてこなかったようです。エンゲージメントやインタラクションを構築するのは簡単ではないからですね。その結果、顧客の顔が見えない、なぜ当社の商品を選んでいるのかわからないと言った問題点もあるようです。