【香港図鑑95:素敵すぎるネームの通り達】

緑色の背景に白文字で「星街」と「STAR STREET」と書かれた、香港のストリートサインのクローズアップ。
【香港】星・月・太陽の通り?湾仔「星街・月街・日街」のロマンチックな由来と街歩きガイドこの10年ほどで、すっかりおしゃれなエリアに変貌した金鐘(Admiralty)から湾仔(Wan Chai)に向かう途中の一角。香港観光で定番とは少し違う、落ち着いた街歩きを楽しみたい方におすすめのエリアです。 カフェや雑貨店が立ち並ぶこの界隈で、ふと目を奪われるのが、なんともロマンチックな名前の通りたちです。
  • 星街(Star Street)
  • 月街(Moon Street)
  • 日街(Sun Street)

星・月・日、名前の由来は“光”の歴史

実はこのあたり、香港で初めてのガス工場(香港ガス公司)が1860年代に設立された場所でした。当時、ここで生産されたガスが街灯として夜の街を煌々と照らしていたのです。 その光の様子が、夜空に輝く星・月、そして昼間を照らす太陽になぞらえられ、通りの名前に込められた──という説があります。自然の光と人工の光が交差する場所として、象徴的なネーミングだったのかもしれません。

ある種の“都市詩”が息づく香港の通り

香港の通り名には、以下のような様々なパターンがあります。
  • イギリス人の名前: 例:ケネディタウン(Kennedy Town)
  • 中国の地名: 例:上海街(Shanghai Street)
  • 機能を表す表現: 例:模範里(Mo Fan Lane)
その中で、この星街エリアのような詩的な発想に基づいた命名は、非常にめずらしい部類に入ります。

今の星街エリア:おしゃれなカフェとギャラリーを巡る

いまではこの周辺は、ゆっくり歩くのが楽しい街歩きスポットになっています。
  • デザイン性の高いブティックホテル
  • こだわりの豆を揃えたロースタリーカフェ
  • 新進気鋭のアーティストを扱う独立系ギャラリー
などが点在し、訪れるたびに新しい発見があります。 「星・月・日」の名をもつ通りたちは、かつて街を照らした光のように、今も静かに、そして優しく、この街角を訪れる人々を照らしているようです。
【記事のまとめ】 香港の何気ない通りにも、今回ご紹介した星街・月街・日街のように、知られざる歴史と物語が息づいています。次回の香港旅行では、ぜひこのエリアを訪れ、その詩的な雰囲気を感じてみてください。 【香港でのビジネスをお考えの方へ】 香港現地の文化やトレンドを踏まえたマーケティングインサイト調査も、私たちTYAの得意分野です。ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。 (前回記事「【香港図鑑90】🐍何料理?──この“とろみ”の正体は」もぜひご覧ください。)   画像
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