📜 見えない“移民政策”が生む新たな階層構造。
日本政府は「移民政策を推進していない」と明言していますが、現行のビザ制度は実質的に「富裕層の移住」を認める枠を持っています。たとえば、投資・経営ビザや高度専門職ビザは、一定の資産や収入基準を満たせば比較的容易に長期滞在が可能。近年ではアジア圏の富裕層が、東京や京都、沖縄などを「第2の生活拠点」とする例も増えています。🏝️ こうした曖昧な制度設計は、短期的な経済刺激にはなる一方で、経済格差を拡大させる温床にもなりかねません。
🏛️ 地方自治体の“受け入れ競争”が始まっている。
東京都や大阪市では、外国人富裕層の長期滞在を促進するために、高級住宅地の整備や国際学校誘致などを積極的に後押ししています。2024年には都心部の新築高級マンションの平均価格が1戸当たり2億円超に達し、バブル期以降最高を更新(不動産経済研究所調べ)。これは明らかに外国人需要を意識した価格帯です。しかし、同時に日本人の若年層や中間層にとって住宅取得のハードルが急上昇。本来の「共生」の理想からは遠ざかる現実が、静かに広がりつつあります。😓
🛂 国際的には「制御する流入」が常識。
他国では、富裕層移住を歓迎しつつも、市場バランスを守る規制を併用するのが一般的です。シンガポールでは外国人が住宅を購入する場合、**追加の印紙税(ABSD)を最大60%**課税。ニュージーランドやカナダの一部都市では、外国人の不動産購入自体を制限する法律も整備済みです。それに比べ、日本の制度は“寛大すぎる”といえるでしょう。市場への資本流入を歓迎するあまり、国民の生活基盤が脆弱化する危険を看過してはいけません。
🧭 これから求められるのは、「富裕層ウェルカム」から「共存のデザイン」へ。
移住促進の名のもとに受け入れるだけでなく、都市計画や税制の観点から持続的なバランスを設計する姿勢が欠かせません。国際化とは、富裕層に開くことではなく、社会の透明性と公平性を保ちながら“暮らしを共有できる仕組み”をつくること。インバウンドの次に問われているのは、日本社会の包容力そのものです。
(了)
■参考記事:国土交通省・海外建設・不動産市場データベース「シンガポール」
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