豚さん、鴨さん、イカさん。香ばしい香りをまとった彼らが、丸焼きだったり半身だったりと、透明なガラスケースの向こうにぶら下がっています。黄金色に輝く皮はパリッと、身はジューシーで、見るだけで食欲をそそる美味ローストたち。この光景は、香港の街角でよく目にする、食文化の象徴とも言える風景です。
お店の前を通ると、思わず足を止めてしまうような独特の香りが漂い、ローストの名人たちが手際よく半身や一皿分をカットしてくれる様子を眺めるのも楽しみのひとつ。豚の丸焼き「焼豚(シウヨウ)」、パリパリの皮が絶品なローストダック、そして噛めば噛むほど旨みが広がるイカのロースト。どれも地元民にも観光客にも愛される定番の一品です。