【マーケの種77】ドラッグストアとつき合う①

圧倒的支配と、棚の“重圧”


「マニングスに置かれなければ、売れない」⁉ 香港のドラッグストア市場では、**マニングス(Mannings)が圧倒的な存在感を誇っています。その影響力はあまりにも大きく、「ここに置かれなければ、市場で勝負にならない」**とまで言われるほど。

そのため、メーカー側は高額な**陳列権料(いわゆる「棚代」)**を支払ってでも、マニングスの店頭に商品を並べようと競い合います。

さらに、それだけでは終わりません。売上目標の設定と、その達成も求められ、実質的には“入場料+成果報酬”の構造になっているのです💸


“棚”の中での熾烈なバトル ようやく棚に並べても、そこからが本当の勝負。同じようなカテゴリーの商品が所狭しと並ぶ中で、どうやって目立つかが問われます。

各メーカーは、POP(販促ツール)や値引き札、特典表示などを駆使して、 少しでも消費者の目を引こうと工夫します。

しかしその結果―― 棚はしばしば情報過多でごちゃごちゃに💥「選択肢が多いようで、結局どれがどう違うのか分かりにくい」という、**消費者側の“混乱”**が起きています😵‍💫


“売る側の論理”と“買う側の感覚”のズレ メーカーは「どうにかして目立たせたい」、店舗側は「売れる商品を前面に出したい」。その気持ちは分かりますが、消費者の視点が置き去りにされてしまうことも。

選ぶ楽しさが、**「選べないストレス」**に変わってしまう棚。今のドラッグストアで起きているのは、**売り場の過密と情報の飽和が生んだ“迷子現象”**かもしれません。

次回は、こうした状況の中でどうすれば選ばれるブランドになれるのか、 そのヒントを探っていきます(続)