〜“飲む文化”のない街に根づいた、静かなブーム〜
「香港人はあまりお酒を飲まない」―― それが常識だった時代から、少しずつ風景が変わりつつあります。
今、日本酒が香港でじわじわとファンを増やしているのをご存知でしょうか?🍶✨
✅ 飲酒習慣が薄い香港で、なぜ日本酒?🤔
香港は、もともと飲酒文化がそれほど強い地域ではありません。
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夕食にお酒を飲む習慣がない家庭が多い
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宗教や体質的にお酒を避ける人も少なくない
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欧米のように「パブ文化」「家飲み文化」が根づいていない
それでも、ここ数年で日本酒の存在感が急上昇しているのはなぜでしょう?
主な要因として考えられるのは以下の通り👇
1. お寿司・居酒屋文化の一般化🍣 → 香港では現在、1,000店舗以上の和食レストランが存在すると言われており、 特に若年層にとっては「寿司+日本酒」はすっかり定番の組み合わせに。
2. 日本旅行のリピーター増加✈️ → 2019年には、香港から日本への訪問者数は約229万人。 「旅先で飲んだ日本酒の味が忘れられない」という声も多く、帰国後も嗜む人が増えています。
3. コアなファン層の拡大🔍 → ワイン愛好家やウイスキー通の間で、**“次は日本酒”**という流れが生まれつつあり、 利き酒イベントやテイスティング会も盛況です。
✅ 輸入環境も大きく変化中📦🏪
以前は、高級デパートや専門店でしか見かけなかった日本酒。 ところが現在では――
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ローカル系スーパー(例:百佳、惠康)
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コンビニ(例:7-Eleven、Circle K)
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雑貨店やドラッグストア
などでも、日本酒のボトルが並ぶようになっています。
特に注目すべきなのは:
✅ 香港には現在、約300種類の日本酒が輸入されていると言われています🍶🇯🇵
ただし、輸入総額で見ると…
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ワインの約1/50
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ビールの約1/5
と、まだまだ**“これから伸びる市場”**であることも事実です📊。
✅ 一番人気はやっぱり「獺祭」🐟✨
香港で最もよく知られている日本酒といえば―― やはり**「獺祭(だっさい)」**でしょう。
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ボトルデザインの洗練さ
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フルーティーで飲みやすい味わい
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ブランドとしての認知度の高さ
これらが揃った獺祭は、**初心者でも手に取りやすい“入り口のお酒”**として定着しています。
また、近年では久保田、十四代、黒龍、八海山など、通好みの銘柄も少しずつ浸透中。香港人Youtuberやインフルエンサーが日本酒レビューを投稿するケースも増え、SNSを通じた広がりも注目されています📱🍶
✅ 日本酒ブームは“文化の浸透”の証かも?
日本酒の人気は、単に「お酒としての味」だけではなく、 日本文化への親しみや憧れと密接に結びついています。
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おちょこで丁寧に飲む所作
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四季や地域ごとに異なる味わい
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酒蔵の物語や作り手の哲学
🔍 まとめ:日本酒は“飲み物”から“文化体験”へ
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飲酒習慣の薄い街でも、日本酒は確実に根を下ろし始めている
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銘柄は300種、入手場所もデパートからコンビニへと広がり中
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獺祭をはじめ、人気銘柄が文化的ブランドとしても認知されている
つまり、日本酒は今、“飲み物”を超えて“日本体験”の一部として愛され始めているのです🎌🍶
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