✂️「上海理髪店」という言葉、香港では今もどこか懐かしく響きます。
そのルーツは、1949年の中華人民共和国成立後、香港に移住してきた上海人の存在にあります。
🏙️ 上海から来た匠たちがつくった“香港の理髪文化”
戦後、香港には多くの上海出身の理髪師が移住。 彼らは高い技術と丁寧なサービスを持ち込み、街に続々と理髪店をオープン。
その結果── 香港では「上海式=洗練・安心・プロフェッショナル」というブランドイメージが定着しました。
✅ 上海理髪店の特徴とは?
💈顔剃り・シャンプー込みのフルサービス 💈細部までこだわるカット技術 💈レトロな内装と静かな空間 💈価格は庶民的で通いやすい(例:HKD 80〜120程度)
つまり、高品質なのに手が届く、という価値提供がしっかりと成立していたのです。
💡 懐かしさと信頼が共存するブランド体験
今日では、10分カットの台頭により数は減少していますが、上海理髪店は「時間をかける贅沢」の象徴として静かに支持を集め続けています。
マーケティング的にも、「効率」ではなく「体験価値」を売るモデルとして、再注目すべき存在。
「早い・安い」だけではない選択肢が、今こそ必要とされているのかもしれません。 (参考
(続) シリーズ前回【マーケの種102:TPOとマーケティングの関係①】も よろしければお読みください。
