マーケの種137:URLとIRL④

ナイキ・ランクラブなどのリアルイベントを象徴する、スニーカーを履いて一斉に走り出すランナーたちの足元
ナイキ・ランクラブなどのリアルイベントを象徴する、スニーカーを履いて一斉に走り出すランナーたちの足元

― デジタルとリアルを融合させるブランド戦略 ―

デジタル施策が進化し続ける一方で、企業はあらためてリアルな体験の重要性を再認識しています。URLが情報の入口として機能することは確かですが、**顧客の心を動かすのは「実際に体験した瞬間」**であることを、多くのブランドが理解し始めているのです。

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マーケの種136:URLとIRL③

夜に光り輝くスターバックスコーヒー(STARBUCKS COFFEE)の店舗看板
夜に光り輝くスターバックスコーヒー(STARBUCKS COFFEE)の店舗看板

― 相互作用するオンラインとオフライン ―

URLとIRLは対立する関係ではなく、相互に影響を及ぼし合う存在です。どちらか片方が欠けてしまえば、ブランドの価値は十分に伝わりません。

例えば、ある飲食店がSNS上で話題になったとしましょう。おしゃれな写真や「絶品!」というコメントがタイムラインを賑わせ、URLを辿って公式ページを訪れる人が一気に増えます。しかし実際に訪れた客が「味は普通」「店員の対応が悪い」と感じれば、その期待はあっという間に裏切られてしまい、評判は一瞬で崩れるのです。

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【マーケの種135:URLとIRL②】

「Fuck reality」と書かれたテープで口を塞がれ、白い小花を顔にあしらった女性のポートレート

― 技術を超えて文化をつくる ―

URL(Uniform Resource Locator)は、単なる技術的な仕組みにとどまらず、文化そのものを形づくる要素になりました。 インターネットが普及し始めた1990年代、URLは新たな情報の入り口として機能し、人々の知識の広がりを大きく加速させます。1993年には世界のウェブサイト数はたった130件程度でしたが、2000年には約1700万件に急増。物理的な国境を越え、URLを辿ることで人々は新しい世界に触れました。 Continue reading “【マーケの種135:URLとIRL②】”

マーケの種134:URLとIRL①デジタルと現実を繋ぐ体験価値

サインアップボタンやURLを構成するHTMLコードが映し出されたモニター画面
サインアップボタンやURLを構成するHTMLコードが映し出されたモニター画面

― デジタルと現実をつなぐ「入口」の役割 ―

URL(Uniform Resource Locator)とは、インターネット上で情報の所在地を示すもの。いわば「住所」や「座標」のような存在です。今やURLがなければ、私たちは特定の情報やサービスにたどり着くことすら難しい時代になりました。実際、世界には20億以上のウェブサイトが存在するといわれ(2023年時点)、その中で目的地を見つけるためにURLは欠かせません。

しかし、URLが人々にとって意味を持つのは、あくまで現実世界(IRL: In Real Life)の文脈があるからこそです。 参考記事:Intermnet Live Stats “Total number of Websites”

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【マーケの種133:先進と後進が共存する日本?⑦】

日本の技術力とグローバルなブランド価値を象徴する、夕日を背景にしたトヨタのSUV(4Runner)の正面写真。
日本の技術力とグローバルなブランド価値を象徴する、夕日を背景にしたトヨタのSUV(4Runner)の正面写真。

🏯 マーケティングは「日本の未来を形作る武器」

マーケティングは、単なる販促のための道具ではありません。それは企業の成長を後押しし、文化を進化させ、国家の競争力を高めるための中核的戦略です。そして今、その重要性は日本の未来を左右する段階にまで高まっています😊。どれほど技術や品質が優れていても、それを適切に伝え、適正な価値で売る力がなければ、世界市場での成功は難しい時代に突入しています。

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【マーケの種131:先進と後進が共存する日本?⑤】

「驚安の殿堂」の看板を掲げる日本のディスカウントストア(ドン・キホーテ)の店舗外観を歩く人
「驚安の殿堂」の看板を掲げる日本のディスカウントストア(ドン・キホーテ)の店舗外観を歩く人

🚀 技術力だけでは勝てない時代、「売る力」を経営の柱に

日本企業は世界に誇る技術力と品質を持っています。自動車、精密機械、電子部品、食品加工など、国際的に評価される分野は数多く存在します😊。しかし、その一方で、マーケティングやブランディングの軽視が国際市場での競争力低下を招いているのではないでしょうか。

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【香港図鑑129:ブランディング】その看板、ちょっと変?──TSTで見た日本企業の“現地流”ブランディング術

香港・尖沙咀(TST)のビル壁面に掲げられた「贅沢な日本料理」とアピールする大喜屋と、マツモトキヨシの目立つ看板
香港・尖沙咀(TST)のビル壁面に掲げられた「贅沢な日本料理」とアピールする大喜屋と、マツモトキヨシの目立つ看板
香港の心臓部であり、常に世界中からの観光客と地元の人々でごった返す街、尖沙咀(Tsim Sha Tsui, TST)。一歩足を踏み入れれば、巨大な看板の洪水が目に飛び込んできます。ここは、まさにブランドの生存競争が繰り広げられる最前線。そんな中で、ふと見かける日系店舗の看板に、思わず「ん?」と立ち止まってしまうことがあります。
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【マーケの種128:先進と後進が共存する日本?②】

白いファーの上に並べられた、ドルチェ&ガッバーナやゲランなどの欧州高級ラグジュアリーブランドの香水瓶
白いファーの上に並べられた、ドルチェ&ガッバーナやゲランなどの欧州高級ラグジュアリーブランドの香水瓶
 

💡 「良いものを作れば売れる」の限界と、価値を高めて売る文化

日本企業は長年、**「良いものを作れば自然に売れる」**という信念のもと、製品の品質向上に膨大な時間とコストを投じてきました。確かに、精密さや耐久性では世界のトップクラス。しかし、世界市場が求めるのは“価値を最大化し高く売る”戦略です。

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【マーケの種123:安くて「本当に良いもの」は可能か?①】

白い背景にピンクの文字タイルで「CHEAP AS」と書かれた画像
白い背景にピンクの文字タイルで「CHEAP AS」と書かれた画像

コスパ時代の落とし穴――見えないコストを誰が払っているのか?


🛍️「安くて良いもの」は魔法の言葉?

誰もが一度は聞いたことのあるフレーズ――

「これ、安いのにめっちゃいいよ!」

私たちは日頃、価格と品質の「バランス」を重視して買い物をします。 でもちょっと待ってください。「安くて良いもの」って、ほんとうに可能なのでしょうか?

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【マーケの種118:売れるための変質①】

テーブルの上に置かれた開いた本。ページがめくれかけており、物語の始まりや変化を象徴している。
テーブルの上に置かれた開いた本。ページがめくれかけており、物語の始まりや変化を象徴している。

「売れる」って、どういうことだろう?

作品が広く知られ、長く愛されるようになるとき、そこには“変化”が起きています。原作にあった哲学的な深さ、社会への問題提起、登場人物の複雑な内面——そうした要素が、より「わかりやすく」「親しみやすく」変えられていく。

たとえば、ムーミン。鬼太郎。デビルマン。どれも、原作とは姿を変えながら、アニメや商品展開を通じて世代を超える存在となりました。

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