香港図鑑126:通り抜け

香港の街中にある、竹の足場(竹スキャフォールディング)で覆われた歩道を通り抜ける人々

― 足場トンネルは香港の日常風景 ―

オフィスから駅へ、市場から家へ。香港の路地を歩いていると、ふと竹の足場で作られたトンネルに出くわすことがあります。香港独特の建築工法である「竹スキャフォールディング(足場)」は、ビルの新築や補修に欠かせない存在で、なんと高さ50階以上の超高層ビルでも竹が使われるほど。そんな文化があるからこそ、街を歩く人々にとっても足場トンネルはごく当たり前の風景になっています。

足早になる心理

面白いのは、このトンネルをくぐる時、誰もがほんの少し早足になること。香港の歩道は狭く、人とすれ違うのも一苦労な場所が少なくありません。竹で組まれた足場が頭上にあると、「ちょっとだけ危なそう」という意識が働くのか、自然と足取りが速くなるのです。🚶💨

ワーカーの存在感

頭上ではワーカーさんがせっせと動き回り、工事の音が響きます。ビニールシートからは埃や土が落ちてくることもあり、時には電動ドリルの火花がパラパラと散ることさえあります。数字で見ると、香港には建築関係の労働者が約40万人いると言われ、その多くがこうした足場の上で働いています。街を歩く人々は、その存在と生活を常に身近に感じながら日常を送っているのです。

淡々と通り抜ける作法

それでも慌ててはいけません。香港人はそんな状況にも動じず、淡々と歩みを止めずに通り抜けるのです。火花が散ろうが、砂埃が落ちてこようが、それは日常の一部。観光客から見ればスリリングな場面でも、地元の人にとっては「ちょっとした通過点」にすぎません。

これこそが香港ライフの小さな作法。😊

足場トンネルは、都市の成長と人々の生活が折り重なる場所であり、この街のエネルギーを象徴する存在でもあるのです。 参考記事:Bloomberg「香港大規模火災で注目、なぜ竹製足場を使うのか-QuickTake」

■香港図鑑いかがでしたか?香港でのマーケティングインサイト調査もTYAにお任せください。(こちらの記事”【香港図鑑33】スターフェリー──変わらぬ景色、変わってしまった街”もいかがですか?)