香港の商業モデルが、いま静かに曲がり角を迎えています。
これまで香港は「交通の便が良い」「世界中から人が来る」という圧倒的な地の利に支えられてきました。
大型商業施設も飲食店も、「来れば売れる」「通りにあれば入る」という“フローバブルな経済”構造に慣れきっていたのです。
しかし最近では、“北上消費”──つまり香港から深圳や広州など、中国本土へ買い物目的で出かける流れが急増。2024年の週末データによると、週末ごとに香港居民の約12〜15%が越境しているとも言われます。観光客も地元消費者も、もはや「香港で買う」ことに絶対的な優先度を置いていません。
■参考記事:South China Morning Post “Hongkongers increase cross-border shopping splurges, spending data shows“
観光価格を維持したままサービスが中途半端だと、地元消費者が離脱。“高価格・中サービス”では深圳に勝てない現実が見えてきています。問われているのは、立地ではなく“選ばれる理由”。「なぜここに行くのか」「なぜこの店で買うのか」という、ブランドの根拠を再構築する時期かもしれません。
(続)
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